探偵事務所 就職

探偵事務所への就職は簡単にできるのか

探偵事務所といえば、かつては知る人ぞ知る業種であり、秘密裏に動いている業界のイメージでした。

探偵事務所への就職は、他の一般的な企業と同様に、いくつかの要因に依存します。以下は、探偵事務所への就職に影響を与える可能性のある要因です。

資格や経験: 探偵業は特定の資格が必要な場合があります。資格や経験があると、探偵事務所への就職が有利になることがあります。特定の調査技術や法的知識を持っていると良いでしょう。

関連する学歴: 法学や社会学、心理学など、関連する学歴を持っていることが探偵業に就く上で有利になることがあります。

調査スキル: 調査や情報収集のスキルがあると、探偵業務において役立つでしょう。これには分析能力や観察力も含まれます。

コミュニケーション能力: 顧客とのコミュニケーションが求められる場面があります。良好な対人スキルや誠実な態度が採用に有利です。

プライバシーへの尊重: 探偵業務はプライバシーに関わることがあります。倫理観やプライバシーへの尊重が採用基準とされることがあります。

ただし、探偵事務所は厳格な法規制や倫理規定に従う必要があるため、一般的な企業と比較して採用プロセスが厳しい場合があります。応募前に探偵業の法律や規制について確認し、必要な資格やスキルを身につけておくことが重要です。

ですが、最近ではテレビの深夜番組をはじめ、報道ニュース番組でも探偵が取り上げられ、盗聴器の発見といった密着取材を受けるなどして、認知度も高まっています。

人の秘密を探る怪しげな会社のイメージから、人々に役立つ信頼できる会社としてのイメージが高まり、探偵事務所に就職したいと考える人も増えてきているようです。

探偵事務所のホームページや求人サイトを探すと、応募資格として未経験可、学歴不問、自動車免許があることといった求人案内が出されていることが少なくありません。

そのため、車さえ運転できれば、誰もが簡単に採用してもらえるのではと思われるかもしれませんが、実際には誰でも構わず採用しているわけではありません。

では、どのような人を採用したいと思っているのでしょうか。

どんな人が探偵に向いているのか

探偵は「尾行などをして人の秘密を暴く仕事でしょ」などと思ったりしていませんか?

だから人の秘密を探ることが好きな人が向いていると思われるかもしれません。

ですが、それだけでは足りないどころか、かえって探偵には向いていません。

なぜなら人の秘密を探るのが好きな人は「探り出した秘密を暴露する」のも好きな人が多いからです。

探偵というのは人から信頼を寄せられてこそ成り立つ仕事といえます。

にもかかわらず、知った秘密を友人などに面白おかしく暴露する場合や家族などに話を漏らしてしまうようではいけません。

秘密をしっかり守れる人、余計なことをいわない寡黙な人、冷静な判断ができる人が求められています。

信頼される行動が取れる人

探偵は人に信頼されなければなりません。

探偵事務所には浮気調査の依頼が多いものですが「配偶者に不倫されているかもしれない」なんてことは本当は誰にも知られたくないはずです。

浮気の事実や親にバレたら困る、恥ずかしさやプライドによって親しい友人にも相談できない方が、勇気を出してご相談に来てくださります。

にもかかわらず、その人の秘密を面白がってしまうような人では信頼関係を構築することはできません。

また、近年問題になっている盗聴器トラブルも盗聴器を見つけてくれるから安心してもらえるわけではありません。

家の中のあらゆるところを見られるわけですから、十分な信頼を得られなければ調査をさせてもらえません。

ましてやテレビ番組のように、外部でたまたまキャッチした盗聴器の存在を突然知らせにこられて、すぐにその人を信頼できるでしょうか。

いきなりやって来た人が「盗聴器があるかもしれない」と伝えても、盗聴器があると偽って調査料を要求する詐欺では?と思われるだけです。

丁寧な状況説明や「最近変わったことはなかったですか」「雑音などが入ることや機械がハウリングすることはありませんか」など相手に寄り添う丁寧な対応によって相手の信頼を獲得していかなければなりません。

困った人の役に立ちたい人

困っている人たちの支えとなり、悩みを解決するために奔走する探偵に必要なのは、秘密を厳守し、正義感と共感の心を備えた人物です。

浮気調査、人探し、結婚詐欺や素行調査など、さまざまなケースで不安や心配に苦しむ人たちに寄り添い、問題の解決に尽力します。探偵としての使命感は、ただ秘密を暴露することではなく、依頼者の安心と解決への貢献に向けたものです。

浮気に悩むカップルや失踪した家族、結婚に不安を感じる人々、そして子供たちの未来に不安を抱く親たち。これらの課題に立ち向かい、真実を明らかにすることで、人々の心に平穏と安心をもたらすことが求められています。

正義感の強さと同時に、依頼者の感情に共感し、助けを必要とする人たちの立場に立って考えることが不可欠です。探偵の役割は決して冷徹なものではなく、人間味あふれるサポートを提供することが求められます。

悩む人たちに手を差し伸べ、解決の糸口を見つけ出すこと。これが探偵に向いている人物の特質であり、技能だけでなく人間性が重要なポイントとなります。そのため、探偵になることを志す者は、ただ情報を収集するだけでなく、人々の心に寄り添い、彼らの安心を築くことに使命感を感じるでしょう。