結婚相手の身元調査事例

娘が連れてきた彼氏の身元

娘の結婚相手となる彼氏についての身元調査は、親としての懸念や関心から行われることがあります。結婚は家族にとって重要な出来事であり、娘の将来の幸福や安全を確保するために、身元調査が行われることは理解されることです。

身元調査の一例として、まず探偵が基本的な個人情報を収集することが挙げられます。氏名、住所、生年月日などの情報を確認することで、同姓同名の他者との混同を避け、彼氏を特定するスタート地点が確立されます。

次に、公的なデータベースや記録を調査し、彼氏の社会的なつながりや居住地、職歴などを把握します。これにより、相手の背景や生い立ちが理解され、娘が結婚する相手の信頼性や安全性についての情報が得られます。

オンライン上の情報も活用されます。ソーシャルメディアやウェブ上の公になっている情報を分析し、彼氏の生活様式や交友関係、趣味などが明らかにされます。これにより、相手の価値観や生活の質が娘にとって受け入れ可能なものかどうかを判断する材料となります。

また、彼氏の経済的な状況や信用性についても調査が行われることがあります。職歴や収入、財産の有無などが確認され、将来的な生活の安定性や娘が経済的に安心して生活できるかどうかが評価されます。

重要なのは、これらの身元調査が法的かつ倫理的な枠組み内で行われることです。探偵はプライバシーを尊重し、法律を順守しながら情報を収集します。違法な手段での調査は行われません。

総じて、娘の結婚相手に対する身元調査は、親が娘の将来に対して持つ深い思いからくるものであり、彼氏が信頼性や安全性の面で娘にとって適切な相手であるかを確認するための手段として行われます。

25歳の娘が紹介したい彼氏がいるというので家に来て貰いました。

娘が高校生の時には彼氏らしき同年代の青年を紹介してもらい、会ったことはありますが成人してからは初めてで多分、真剣に将来の事を考えている人物なのだと妻とも話をしていました。

紹介された男性は娘より9歳年上で34歳、誰もが知っている大手会社の系列子会社に勤務しているサラリーマン男性でなかなかのハンサムでした。

少々、年齢が離れている事が気になりましたが話をしてみると如才なく、誠実そうで好印象は持てました。

そしてやはり結婚を前提に付き合いをしたいという話で前向きに考えてみると伝え、交際は認め、その場は良い雰囲気で終わったのです。

私には74歳になる母親がいるのですがお目出度い話でもあり、母親に娘の彼氏について話すと探偵を雇い、「身元をきちんと調べたのか」と聞くのです。

今時「身元調査なんかしている人はいないよ」と説明するのですがどうしても聞き入れません。

「大事な事だから絶対に調べなさい。なんなら私が探偵に頼む」と言い出す始末。

何が気に入らないのか判りませんが母親を納得させる意味でも、娘の結婚を喜んでもらおうと結婚に対する身元調査を娘に内緒で探偵にお願いする事にしたのです。

探偵事務所というのに全く縁が無かったのですがネットで調べ、身元調査や結婚調査が得意そうな近くの探偵事務所を選び、初めて訪ねました。

テレビドラマなどでは2~3人で細々と営んでいる暗くて何か怖い印象でしたが全く普通の会社のオフィスといった感じでした。

この彼についての身元というか身辺について話をしていると現代ではこのような調査をする人は決して少ないという説明を受けました。

なんでも良く相手のことを知らないで結婚してしまい、結婚後にいろいろな事が発覚し離婚してしまう人も多く、結婚に関わる身元や身辺を調査する事は最近、再び世間に認知されていると言うのです。

母親が言うように大事なことであると思い、料金説明を受け、依頼すると決めました。

そして娘から聞いた住所や勤務先、学歴などや先日、私と話をして聞き出した内容を資料として提出、いわゆる結婚調査を頼んだのでした。

結婚調査というのは身元調査の一種で結婚相手に対する身元の確認から学歴、職歴の詐称、人柄、健康状態、宗教、思想面、趣味、趣向から素行面など全般に調査、オプションとして借金についても調べられるというので一応、借金調査もお願いしたのです。

借金調査をお願いしたのは私の部下にもサラリーマン金融などから多額の借金をしていた事で会社の商品を勝手に売却、問題になったことがあった経験があり、もし彼にも借金があったらと人を計る材料になると言う探偵の言葉にも素直に同調できたからでした。

約10日後に調査報告書が出来たとの報告を受け、探偵事務所へ赴きました。

そして調査報告書を受け取り見て驚愕しました。

なんと彼は31歳の時に1度離婚歴があり、子供1人もおり、その子供は妻側に引き取られていることが判明したのです。

しかもその離婚理由が彼の浮気によるものらしいことも担当者から説明を受けました。

何でも別れた元奥さんの身内の人から聞き出したというのですが、信憑性はともかくかなりの浮気性であり、何でも子供を妊娠した位から複数の女性と交際、出産した後も浮気は続き、我慢できずに離婚したと言うのです。

しかも養育費も現在、滞っており、裁判を考えているとの話まで聞かれたというのです。これは大問題です。

それ以外に学歴や職歴に詐称など特筆すべき悪評はなかったのですが、もう一つ重要な懸念材料が出てきました。

なんと総額240万円という借入金が認められたのです。

担当者の話では240万円の借金となると月々の返済は金利によりも多少の差はあるが、月々の返済額は8万円から10万円位でそれでも元本の返済は微々たるもので、全額返済するには最低でも5~6年はかかるというのです。

調査料金を支払い、急いで帰宅、妻にも調査報告書を読んで貰うとみるみる顔つきが変わり、探偵に依頼して判明した事実は内緒にしていた娘に話すしかないと決めたのです。

娘を呼び、彼について調査したら離婚歴があり、子供もいたことを告げると驚いた事に娘は知っていたのです。

離婚歴があり、子供もいた事を承知して結婚を考えていたのです。私達両親に話せば反対されると思ったからと言うのが黙っていた理由で彼にも黙っているよう娘から提案したというのです。我が娘の馬鹿さ加減には正直、呆れてしまいました。

ただ借金の事は知らなかった様です。養育費はきちんと支払っており、その為に二人のデート代も余り贅沢は出来ず、娘が負担することもあるというのです。

しかし、養育費が滞っていることで裁判をかけられるかもしれないということ、毎月の借金の返済額もハンパでは無いことなどとても結婚して楽な生活が出来るとは思えない事を娘にもしっかり話をしました。

その後、娘は彼に両親が探偵を使って調査して離婚や子供の存在まで知れたこと、更に娘の知らなかった借金の事を問い詰めると逆ギレして怒鳴ってきて大喧嘩。結果、その彼とは別れる事となったのです。

私は母親にはこの経緯の事は黙っていましたがとにかく母親の言うことを聞き、探偵を使って結婚調査をして本当に良かったと今でも思っています。娘の傷はまだ癒えていないみたいですが。

身元調査の重要なことがこの年になって分かった気がします。

ちなみに身上書と呼んでいるのは関東圏で、釣書と呼ぶのは関西圏です。