身辺調査と企業

企業の経営リスクを回避するための身辺調査

企業経営を円滑に行い、取引先や消費者、世間一般や世界の市場からも認められていくうえでは、信頼を失わないことが不可欠です。

信頼を得ていくうえでポイントとなるのが、企業を運営していく経営陣をはじめ、企業の顔として顧客と接しながら現場で働く従業員一人ひとりではないでしょうか。

企業経営に重要なことは、昔から「人・物・金」と言われています。

つまり、人材はとても重要で企業にとっては財産であることから「人財」と呼ばれることもあるのです。

そのため、企業に関わる人材がどんな人物であるのか、素行不良があったり、企業に損害を与えたり不利益な行動を取らないか、企業の信頼を失うような行動を取る人物ではないかを身辺調査で事前に確認しておくことが大切なことと言えます。

たった一人の人物のために企業が大損害を被る

大手の自動車メーカーにおいて、リストラを断行し会社を建て直したと評価された経営トップが、実は多額の会社の資金を個人的に流用したのではと、世界を賑わせる大きな問題を巻き起こしています。

一方、コンビニや飲食店などでは従業員による不適切な行動及び動画投稿のネット炎上によって不買運動や来店客数が減るなど、多額の営業損失をもたらす事態も発生しています。

経営再建力や、日々の業務をこなす能力はあったとしても、こうしたトラブルを引き起こす人物には、もともと性格上や行動パターンなどに問題があるケースは少なくありません。

もっとも、そうした内面的なことや実際の評判といった点は、一般的なヘッドハンティングのための調査や、採用面接や履歴書の書面からはなかなか伺う事は出来ません。

採用前に面談を行っても表面的なところしかわからず、トラブルメーカーであることを事前に判断するのは難しいのです。

身辺調査の利用

では、どうすればいいのかというと、一つの方法として「身辺調査の利用」が挙げられます。

この点、身辺調査というと家族構成や過去の犯罪歴や家族の犯罪歴や素行、宗教や信条などを調べることが過去には行われていました。

ですが、こうした本人や家族のプライバシーや個人情報に関わることを企業が採用などにあたって行うことは近年では好ましくないとされています。

もっとも、こうした個人の尊厳などに関わる部分には踏み込まずとも、近年起こっているトラブルや企業損失を回避するために企業リスク対策として、現代のニーズに応じた身辺調査が必要になってきているのかもしれません。

個人の信条や宗教、前科などに関する調査がタブーであったとしても、過去の勤務先での評判や取引先など仕事で関連した方からの評価をリサーチする分にはむしろ問題はないでしょう。

仕事ぶりや仕事での評価、一緒に仕事をしての感想などを調査するだけでも見えてくることはかなりあるはずです。

トラブルメーカーではないか、職場や取引先でのコミュニケーションを図れていたか、コンプライアンス意識が高いかなどがわかるだけでも、ヘッドハンティングや採用にあたっての判断材料となります。

たとえば、今では金の亡者として多額の資金流用疑惑が持たれている経営トップは就任中こそ評価が高かったものの、疑惑が出てきて以来、人柄に問題があった、性格が変わっていたなどと内部からの声が挙がっています。

従業員が徹夜で頑張っていてもコーヒー1杯も差し入れないケチであったとか、短気で非効率なことが嫌いで、ランチは一番早く出て来るもので済ませる、接待的なゴルフは絶対にしないなど、経営者としての器について疑問が呈されているのです。

結果論ではありますが、事前に身辺調査を行い、仕事ぶりや人物に対する評価をリサーチしておけば、事態は変わっていたのかもしれません。

昨今の調査会社が実施する身辺調査では企業のニーズに合わせた身辺調査を実施しており、再認識されているのです。