探偵の潜入調査

探偵には、刑事ドラマやサスペンス映画によく登場するような、リアルな潜入調査という特殊な任務が存在します。これはまさにドラマのようなシーンが広がり、依頼主の要望に応じて行われる、探偵ならではの秘密裏な捜査手法です。

1. 潜入調査の概要

潜入調査は、特定の目的を達成するために探偵が身分を隠し、対象となる場所や組織に潜り込む調査手法です。この任務では、探偵が別の身分や職業を装い、対象の周囲に溶け込むことが求められます。このため、高い観察力や演技力が必要とされます。

2. ドラマのようなスリリングな状況

潜入調査は、しばしばスリリングでドラマティックな状況が生まれる場面でもあります。探偵が潜入先でさまざまなリスクや挑戦に直面し、情報を収集する様子は、まさに映画やドラマのワンシーンのような臨場感があります。

3. 依頼主の期待に応える

潜入調査は、依頼主の期待に応えるための手段として利用されます。例えば、浮気調査や企業の内部情報漏洩の疑いなど、様々なケースで潜入が要求されることがあります。依頼主の信頼を勝ち取り、問題解決に繋げるためには、潜入調査が非常に重要です。

4. 法的な制約と専門知識

潜入調査は、その特殊性から法的な制約を伴います。探偵は法に基づいて行動し、依頼主の要望に合致しながらも法令を順守しなければなりません。また、潜入には高度な専門知識や経験も求められます。

まとめ

探偵の潜入調査は、まるでドラマの中に入り込んだようなリアルな捜査手法です。高い専門知識と経験、そしてドラマチックな状況に対応する探偵のスキルが、潜入調査を成功へ導く重要な要素となっています。これはまさにリアルな探偵の世界が、ドラマのような緊迫感とスリリングな展開で彩られていることを示しています。

よく映画やドラマでは女性探偵が様々な飲食店、風俗店などの従業員として潜入するシーンがありますが、実際にはありえません。
もしかすると他社ではあるのかもしれませんが長年、探偵をしている私には知り合いの探偵の中でも聞いた事がありません。
もちろんお客としていろいろなお店に潜入する事は素行調査全般において多々あります。
しかし、女性探偵の風俗店従業員としての潜入ではリスクが多すぎます。
確かに女性探偵が体をかける、かけないという一般常識でも普通に考えれば無理な問題もありますが、仮にかけてくれたとしても殆ど情報が得られません。
そうです。
接客しているからです。
ホステスとして潜入したとしても毎日出勤してくれといわれないかもしれませんし出勤していても別の席で接客していると何もなりません。
情報が得られないのに料金を掛けて依頼者もそんな方法を選択してきませんしこちらもそんな調査方法やアドバイスは提供は出来かねます。
ドラマの世界の話なので真に受けないで下さい。
同僚の女性探偵には友人にそういった業務も強制されるのかと思っていたという笑い話がありました。

一般的に探偵が実施する潜入調査はお客として店舗に入るケースが一番多いケースです。
これは対象者が入店した店舗に時間差で潜入するケースと調査対象者及びその関係者が勤務している店舗に潜入するケースがあります。

前者はそのままの通り調査対象者が店舗に入店後、どのいった人と合流、どのような飲食状況、会話などをしているかなどその言動を探る為の潜入です。
よく社員の不正関係調査や保険調査などで活用されています。
後者については例えば配偶者の浮気相手が勤務している店舗に潜入して探偵とは悟られないように同僚などから聞き込んだり、時には浮気相手そのものからもいろいろと情報を聞き込んだりします。
潜入する店舗も飲食店から性風俗店、美容室、ジム、サークルなどと幅広く、探偵もそれなりの社会的情報も仕入れておかなければせっかく潜入しても会話ひとつ出来なければ話になりません。
この会話でどれだけ相手を信用させ、いろいろな情報を聞き込みできるかに掛かっているのです。

潜入調査では店舗のバイトや従業員。一般事務や営業職など社員としての潜入調査はもちろん実際にあります。
依頼者が経営者であれば難なく簡単に潜入はできますがそうでない場合には面接等をして採用されなければなりません。
また専門資格を有する場合には殆ど潜入することは不可能となってしまいます。
経験した潜入調査の中で印象に残っているのは初めての潜入調査であったソープランド店の店員となる任務でした。
依頼者がそのオーナーで店長が帳簿につけている売上に不信感を抱き、お客の入店数を正確に調査するという内容でした。
新人という事で呼び込みと案内係を仰せつかり、この調査にはうってつけでしたが、ただ東京生まれで東京育ちの自分には当時の自宅から2駅と近い繁華街での仕事、それもはっぴを着て、はちまきをしての仕事です。
もし近所の人や友人、知人に見られたり、最悪、お客として来店してくる可能性も高く、けっこう冷や冷やものでした。
それでも依頼された以上、店員になりきり、先輩店員の指導を受けながら呼び込みから清掃、雑用などをこなしました。
結果、1週間ほどの日数で終了となりましたが結果は上々、不正を暴くことに成功したのです。
探偵というのはこういった潜入調査をすることもあるのかと今ではよい経験をしたと思っています。

極めつけの潜入調査は数ヶ月にわたっての潜入です。
この件ついてはいろいろと差し障りがあるので調査目的などの詳細は省略いたしますが、過去において不動産会社や商品販売会社などに潜入調査いたしました。
ある調査員は都内にある会社の中途採用に応募に行き、採用されて潜入に成功しました。
3ヶ月の研修期間の間に様々な情報を取得、正社員になる前に調査が終了、なんなく退社でき、潜入調査は完璧にうまくいきました。
当初は潜入がばれないかとかなり冷や冷やものだったですが潜入調査員も上手く立ち回り、上司や先輩社員に可愛がられ、溶け込んでいったみたいです。
こういった調査では応募の際の履歴書内容について、どこまで個人情報を出すかによっても難易度が違ってきます。
例えば、免許が必要な場合には探偵自身の免許を提示しなければなりませんからリスクが高くなります。
ドラマでは免許なども偽造して潜入する場面がありますがそういった事は絶対にしていません。
もちろん事務所全体で様々なバックアップ的な工作も必要に応じて対応しなければなりませんが。
しかし、潜入調査はかなり神経は使う任務です。
なにしろ役者として長時間、それも全てがアドリブで演じなければならないのですから。
潜入探偵自身に旨味があるとすれば探偵としての給料以外に潜入会社の給料はそっくりそのまま潜入した探偵の手元に入る程度かもしれませんが。